全国の労福協では、2015年より奨学金問題に注目し、300万筆を超える署名活動、2度にわたる全国アンケート調査など、制度改善に向けた活動を展開。
2018年に給付型奨学金が本格実施され、2020年には大学等修学支援法が施行されましたが、これらは“今後借りる方”への支援策であり、“返済中の方”への支援は不充分なままです。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大により、国民生活が甚大な影響を被るなか、これまでなんとか返済を続けてきた方々が、家計収入の減少により返済困難となるケースが多発することが想定されています。
中央労福協ウェブサイトには、4月の緊急事態宣言以降、奨学金の返済に苦慮している方々の書き込みが数多く寄せられ、問題の深刻さが改めて浮き彫りとなっています。
こうしたことから、生活あんしんネットやまがたでは『奨学金に関する相談会』を下記のとおり実施します。
1.日時
(1)電話相談
2020年11月6日(金)10:00~20:00
11月7日(土)10:00~17:00
(2)弁護士による面談相談【事前予約制】
2020年11月7日(土)13:00~15:00
※11/6(金)17時までに電話予約ください
※コロナ対策のため入室時の手指消毒・検温、マスクの着用等にご協力ください
※当日体調のすぐれない方は来所をお控えください
2.相談・予約電話番号
0120-39-6029(山形県内からの発信のみ通話可能)
3.相談料・通話料
無料
★「奨学金に関する相談会」詳細はこちら(チラシPDF)
奨学金制度改善のこれまでの主な取り組み
2015年
学費の高騰と家計収入の減少により、大学生の2人に1人が奨学金に頼らなければ進学できず、その返済が卒業後の大きな負担となっていることが社会問題化していることを受け、私達労福協は「変えよう!奨学金」を合言葉に全国的な活動展開を開始しました。
■奨学金に関するアンケート調査の実施(回答数13,342件)
2016年
■304万筆を超える署名を集約し、首相官邸に提出
■東北ろうきん「奨学金借換え融資制度 教育ローン〈よりそい〉」の新設
■給付型奨学金制度の創設を求めるアピール賛同(賛同数:4,987団体、個人7,023人)
2017年
■改正日本学生支援機構法が成立し、給付型奨学金が創設
(2017年度先行実施、2018年度本格実施)
ようやく給付型奨学金制度が創設したものの、対象者は極めて限定的で、給付金額も不十分であるなど多くの課題が残った
2018年
■奨学金や教育費負担に関するアンケート調査の実施(回答数16,588件)
■奨学金に関する「全国一斉相談会」の実施(以降毎年実施)
2019年
■大学等修学支援法が成立
2020年
同法施行、低所得世帯の学費負担が軽減
この間の運動により、給付型奨学金の創設・拡充などにより、奨学金制度の改善に一定の前進をしたものの、支援対象者が限定的であることや、高すぎる授業料の問題、返済者の支援拡充などまだまだ課題が多い。
『貸与から給付へ』『有利子から無利子へ』『学費を含めた教育費負担の軽減へ』『当事者の声を反映したより良い制度へ』
残された課題の改善に向け、これからも取り組んでまいります。
あなたの声を聞かせてください
当事者が声をあげることが、より良い制度に変えていくためのパワーになります。
皆さんが奨学金について感じていること、困っていること、制度改善への要望など、なんでもお聞かせください。
投稿は「こちら」から(リンク先:中央労福協HP)これまでに寄せられた”声”もご覧になれます。